幹細胞上清液との違い

<幹細胞上清液とは>

 幹細胞を培養するためには特殊な液体を用います。この液体が「培養液」です。この培養液の組成は各社各様であり、その中にどのような成分が含有しているかはその培養液の開発会社しか知り得ないものです。なぜなら、培養液は培養技術そのものであり、多大な時間と開発費を投じられたノウハウの結晶だからです。だから、誰もがそれをオープンにすることはないのです。

 さて、その培養液には予め人工的に作られた成長因子や添加因子が多く入っています。なぜなら、これらの因子の種類や量によって幹細胞の増え方が変化するためです。成長因子の多くは低コストで培養できる大腸菌などを用いるのが一般的です。そのため、特定の成長因子だけが増えるのではなく、雑多な因子も多く含まれます。培養液には、それらの成長因子だけではなく添加剤も多く用います。その添加剤のなかには、体内で分解されないものも含まれているケースが多くあります。

 さらに、牛や豚などの血清が含まれているものもあります。なぜなら、動物由来の血清が添加されることで、細胞が増えやすくなるためです。しかし、動物由来の血清には未知のウィルスなどが混入してくる恐れがあるため、ヒト医療を前提とした再生医療では血清の使用は禁じています。しかしながら、化粧品原料として流通している幹細胞上清液では血清の有無に関しての規制はありません。

 さて、幹細胞を培養するためにはこのような培養液を使うのですが、その増殖過程において、幹細胞が分泌される因子があります。その因子とは、成長因子でありエクソソームなどの細胞外粒子です。これらの因子が生体内に入ることで、細胞応答し臨床的変化をもたらすのです。

 つまり、幹細胞上清液とは「培養液」に「幹細胞由来の因子」が含まれたものとなります。その培養液には人工添加物などが大量に含まれているものです。換言すれば「人工添加物」に「幹細胞由来の因子」が含まれたものとなります。その因子のなかには近年、注目されている「エクソソーム」が微量に含まれています。なぜ「微量」かと言えば、培養工程で何らかの刺激によって細胞の外側に流出されたものだからです。

 幹細胞に限らずあらゆる細胞には、細胞内と外界との物質の出し入れを制御している「細胞膜」が存在しています。上清液に含まれているエクソソームはその細胞膜を通じて外側に流出したものとなります。

<TIME REVERSE>とは

 TIME REVERSEにおける製造工程では、血清が含まれない培養液を用いて幹細胞を増やしていきます。幹細胞の培養は、細胞にとって多くのストレスがかかります。その過程で死滅する細胞もありますが、生存している細胞のみを集めて、さらに凍結、溶解を繰り返しながら細胞膜を破砕していきます。ここでは人工的な添加物や薬品を用いることなく、「温度差」のみを利用して細胞にストレスを与えて、幹細胞内にある物質(タンパク質やエクソソームなど)を抽出するのです。

 つまり、幹細胞由来の物質しか含まれていないのです。いわば純度100%の幹細胞由来の物質となります。しかし、それは細胞ではありません。なぜならミトコンドリアやDNAなどを含まないものだからです。細胞ではないので、他人の細胞由来であっても安全性が高いものとなります。